大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(オ)268 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二

五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆ

る「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。(原審はその挙

示する証拠により所論の金一〇万円は被上告人の主張するとおり本訴当事者間に締

結された本件消費貸借のために授受されたものであることを認定したのである。そ

してこの事実認定はその証拠の内容に照らしこれを肯認するに難くはない。右金一

〇万円を被上告人の弟Dが上告人の売掛代金を消費したのに対する賠償の一部とし

て支払われたものであるとする上告人の主張は、前示被上告人の主張と相容れない

事実を主張するものであつて、結局訴を理由あらしめる事実を否認するに過ぎない

ものであり、いわゆる抗弁の主張ではない。従つて既に被上告人の前示主張事実が

適法に認定された以上上告人の右主張は当然適法に排斥されたものであり原判決に

は所論のような違法はない。)

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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